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山里NPO 雑記帳

68.暮らし満足都市

4面・山里NPO写真.jpg 豊田市広報12月1日号の特集に、「暮らし満足都市」を目指して…と題し、農山村に住み暮らし情報を発信している5人と太田稔彦豊田市長の対談が掲載された。市長は「土のある生活や自然の中での生活は私たちの原点なのだ」「都市的な部分と農山村地域相互のバランスの取れた生活の仕方をみつけることのできた人が豊かな人生を送れるのだ」と。「豊田市広報」で検索してください。

 実は豊田市ほど、街の方々がその気になれば農や森林に親しみ、自分スタイルを可能にするところはありません。例えば、森林と市民の関り。

 ①とよた森林学校ではセミプロを目指す人から自然観察会までの幅広い講座がたくさん。ほかの自治体にはないすぐれた試みです。

 ②その受講生たちはその後、森林ボランティアとして間伐の活動をしたり、森林自然観察会のリーダーとして活躍したりしています。すでに数百人の方々が毎月毎週、森林活動をしています。

 ③とよた森林学校OB会をつくって、財源も自分たちで確保、自主講座を開催して学習活動をひろげています。

 ④とよた都市農山村交流ネットワークでは、「山里学校」や「セカンドスクール」を通して、安全に楽しく森林と関われる企画をしています。12月2日にも「山里学校」で「山仕事、事始め」として街の家族たちが間伐や木を使ったオブジェづくりを体験し、森のすばらしさと大切さを学びました。(写真)

 ⑤15団体ほどの森林ボランティアや旭木の駅プロジェクト女子会、足助炭やき塾など様々な団体がいろんな森林の催しをしています。

 森林のプロなどガッツリとかかわることから、楽しみながら気軽に参加することまで、様々な形態を選択して森を自分の人生に組み込むことができます。本人が望み動けば…。まさに「暮らし満足」都市を実践しているのだと思います。ご購読はコチラ.pdf

67.セカンドスクールフリー版も大成功

4面・山里NPO・写真.jpg街の子どもたちの歓声が農山村の集落・山・川で響きました。既に矢作新報で報道された五ケ丘小学校だけでなく、希望する児童の農山村体験も夏休みを中心に実施。とよた都市農山村交流ネットワーク初の試みでしたが、地域会の幹事さんを先頭に企画し奮闘、貴重な成果を得ました。

 稲武では8月7日から2泊3日で「山の子どもになる!3日間」。豊田市内の4年生から6年生まで男女12名が参加した。1日目。川でアマゴつかみに水遊び。中馬街道ウォーク。石窯ピザ。ホテル岡田屋さんに泊まった。翌日は3軒の農家さんで泊。大野瀬町では梨野集落(9軒)全体で受け入れを実施し、「集落農都交流」の先駆けとなりました。それぞれの農家さんで、川遊び、野菜の収穫、鶏の解体などを体験。「また来年も来るから案内送ってね!」「中学生になるから、勝手にくるよ」などうれしいことを言って元気に帰って行きました。

 足助では8月27日から1泊2日の「土の子ネーチャーランド」。10名が参加しました。1日目は魚釣り。釣果6匹! 次は、みんな水着になって川遊び。足助川はダムのない清流。冷たい水でしたが、小さな滝壺に飛び込んだり、かわいい滝を流れ落ちたりと大はしゃぎ。安全確保のため川につかっていたスタッフも、子どもたちと楽しんでいました。夕方からはバーベキュー。夜は遠くの名古屋や豊田市の夜景、星空の観察。まぶしいほどのお月さま。クレーターもはっきり。国際宇宙ステーションも肉眼でしっかり追うことができました。みんな大感動。あとはすこしナイトウォーク。暗い怖い体験もできました。

 下山は8月6日から1泊2日で25名。旭は8月18日から1泊2日で4名。初参加の松平でも9月15日から1泊2日で14名が参加。子どもたちを受け入れようとする農山村各地域の方々の元気・誇りが子どもたちの成長の糧になっています。ご購読はコチラ.pdf

66.千年持続学校

4面・山里NPO・写真.jpg名古屋大学大学院環境学の高野雅夫先生を「校長先生」とする千年持続学校が、毎月開催されている。

 この日は、廃屋となった家の改修をおこなっていた。抜けてしまった屋根は全面取り換え、ほぼ朽ちている柱にあたらしい柱を取り付ける。壁はそのまま残っているが、ところどころが落ちているので、新しく土壁にする計画である。「改修」というより徐々に「新築」している感じがする。受講生を指導しているのは大工の河合定泉さん。まったくのボランティアだが情熱をもってみんなをリードしている。

 別のところでは5人ほどが家屋の設計図を広げて、新しくできるこの家のエネルギーシステムを相談している。太陽光を使う、バイオを使う…。水回り、炊事場もエコなものをめざしている。建築士さんもみえるがあとはエコ・エネルギーに関心が高い受講生たちで、実際バイオガス発生装置をつくってきたメンバーなど実践的で頼もしいアマチュア・エンジニアたちだ。これらは「住まいづくり講座」。自然エネルギーと昔ながらの大工技術によってエコでおしゃれな家づくりを実践的に学ぶ場である。

 そもそも千年持続学校とは何をめざしているのか。田舎に移り住みたいという若者が増えているが、①住むところがない、②生業がない、③医療がうけにくい、④高等教育機関がない…という4つの「壁」があり、若者たちの願いがなかなか実現しない。この「壁」を自分たちの手で解決してしまおうというのである。まずは「住まい」。そして「田舎での生業づくり」や「自然療法講座」など様々な活動を展開していこうとしている。

 受講生が言う。「奥の深い高野先生やサダさん(大工)の講義に心震わせ、ヘルメット必須の肉体作業では心地よい疲れとともに結(ゆい)の力を目の当たりにし感動しています」ご購読はコチラ.pdf

65.山里で心と体を整える

6面・山里NPO_写真.jpg 自然豊かな山里で〝心と体の自然〟を学ぶ。そんな講座が大人気となっています。足助地区「すげの里」で7月に実施した整体講座もそのひとつでした。
 「子育て整体」ではお母さんを中心に40人ほどの方が学びました。例えば、よくある発熱。子どもの発熱や病気は成長の機会として、大切なものとしてとらえます。そのうえで実際の手当法を教えてもらいました。
 「日本人の体、文化と体、魂・心と体」をテーマとした講演と講習もしていただきました。人間としての体(直立歩行)のあり様がもつ、宇宙や地球との関係性。日本人としての身体のあり方。昔からある様々な「道」で行われている作法が良い生き方を支える「体」づくりの基本となっていること。とても深くて本質的なお話しが聴けました。
 例えば、西洋と日本では文化が違い、それが体にも表れている。日本人はしゃがむ体、腰を中心とした体となっています。しかし西洋人は「上下」の動きを中心とした体になっています。ネクタイは西洋人の動きを促す文化からきているようです。実際に上下に跳んでいるときに首を自分の手で締めると上下運動が楽になります。体感してみてください。
 日本の文化は「正座」だそうです。日本人の体をつくる基本となっています。正しい正座を子どものときから習慣にしておくと日本人としての「心と体」の健全なあり様が整い、健康にも良いそうです。日本人としての体にあった文化・服装・習慣の大切さをあらためて気づかされました。
 講師は河野智聖さん。最新の著書は『緊急時の整体ハンドブック』(ちくま文庫・680円)です。
 次回は10月18日夜に整体講会。翌19日午前に「子育て整体」。問合せは鳥居智子さん(☎080・5442・5870)へ。ご購読はコチラから

64.持ち込みイワナによる生態系破壊

6面・山里NPO・写真JPG.jpg 足が冷たさでしびれてきます。
 7月28日、真夏。しかし、ここ豊田市最東端の標高1000mの「面の木園地」では渡る風が爽快で、木陰にいれば暑さをまったく感じません。そこを流れる渓流は矢作川水系の最上流「源流」。ブナの原生林などに育まれた冷たい美しい水にも豊かな生き物たちが暮らしています。とよた森林学校「森林観察リーダー養成講座」の受講生たちが、冷たい渓流につかり水生昆虫などの調査実習をしています。20分間水に浸かっているのが限界でしょうか。
 毎年調査している講師の北岡明彦さんは、この渓流に異変が起きていると指摘しています。「ここ数年、水生昆虫や希少なサンショウウオが減ってきている。ここにいるはずのないイワナが原因ではないかと思う。」
 ここ「面の木園地」の源流域は何千年何万年という時間を通してここにしかない「生態系」を形成しています。食物連鎖のピラミッドの底辺に多くの草食のカゲロウやトビケラなどの水生昆虫が生息。それを食べるトンボの幼虫(ヤゴ)やカワゲラがその上に位置します。それらを食べて育つサンショウウオやサワガニが頂点として存在します。ヒダサンショウウオ、ハコネサンショウウオばかりでなく、貴重な生物たちばかりです。しかし、本来ここにいるはずのないイワナを人間が持ち込んだらしいのです。イワナはサンショウウオをはじめ水生動物を大量に食べてしまいます。この貴重な生き物たちが減少し、生態系が破壊されつつあるようです。短時間でしたがイワナのオスが2匹も捕獲されました。
 自然のなかに、外から持ち込んだ生物を放つのはやめてほしい。何千年、何万年という時間をかけて自然が創り上げた貴重な生態系、生物群を一瞬に破壊してしまうのですから。ご購読はコチラ.pdf

63.放射性物質や内部被ばくを学ぶことは今の大人の責任

6面・山里NPO・写真.jpg 映画「内部被ばくを生き抜く」の上映と鎌仲ひとみ監督の講演が、8月5日(日)午後1時30分から豊田産業文化センターの小ホールで催されます。
 鎌仲ひとみ監督はこう語ります。
 ──東北大震災によって原発が4つも爆発してしまった。その後の世界に私たちは生きている。大量の放射性物質が放出され、広範囲に拡散したことは解っているが、ではどれだけ出たのか、実は正確な情報がない。放射性物質は環境に溶け込み、生態系に入り込んだ。呼吸や汚染された水・食品を通じて引き起こされる内部被ばくは、この時代に生きる私たち全員の問題となった。これからいったい何が起きるのか、正確に予測できる人は実はいない。ただできることは、ありとあらゆる情報と可能性を吟味して『命』を守る努力をするということだ。放射能は様々な局面で『命』の脅威となりえる。私たちは生き抜かねばならない。そのためのささやかな助けとなればと、この作品を作った──
3月に岡崎の幼稚園などで干しシイタケ1㎏あたり1400ベクレルが検出。国の基準では100ベクレル、牛乳や乳児用では50ベクレル、飲料水では10ベクレル。この幼稚園、食品の放射線量を測定できる機器を導入して対応するなど、子どもたちの安全確保に努めています。
 農山村に移住して薪ストーブで暖をとっておられる方が、その灰を測定にだしてみたら30ベクレルほどあったそうで、「畑にまくのはやめた」と言ってみえた。薪から出る灰など本当にきわめて少量。この森や木々に心配はないと思う。しかし、ここにもきわめて薄くだが放射性物質が到着していたか…。
 食品の流通や焼却の濃縮、生物濃縮。体への影響。とりわけ子どもたち次世代への…。謙虚に学び最善をつくすことは、今の大人の責任だと思います。ご購読はコチラから

62.グリーン・ママン

6面・山里NPO・写真.jpg いつもは静かな田んぼが賑やかなのです。子どもの歓声やお母さんのおしゃべりや笑い声…。ここはグリーンママンの田んぼ。足助の山里に田んぼを借りて無農薬の米作りをしています。
 グリーンママンは子育て中の母親の集まり。普段は環境、平和、衣食住などなど、それぞれが関心を持ったことに活動しています(グリーンママン通信より)。
 豊田市寺部町の守綱寺で毎月「グリーンママンの朝市」をやっていて、近隣の農業者の無農薬野菜や、地元の食材でつくられたクッキーやジャムなど自然食がならび、若いお母さん方で会場は毎回い
っぱいです。
 「朝市は地域の良心的な農業生産者と消費者をつなげたいという思いから始まりました」 「一人ひとりの消費行動は世界を作っています。貧困がなくなればいいなと思っていても、搾取されている商品を大量に消費している限り貧困はなくならないんですね。環境問題もそうです。美しい地球を望んでいても、農薬たっぷりのものを選んでいては地球は汚されっぱなしです」
 彼女たちに感心するのは、自分たちが良いと思ったことを自らの暮らしの中で体験し、多くの方々とていねいに繋がって行動し、地域で豊かなコミュニティーを形成してきていることです。朝市だけでなく、子どもの自由な遊び場「プレイパーク」や「森の幼稚園」など子育ての取組に大きな影響を与えたり、原発事故と放射能に不安をもつ母親たちとつながったり…。
 彼女たちの動きは足助や豊田市近隣の地域のお母さんたちに伝播し、元気なお母さんコミュニティーが広がっています。本人たちが知らないうちに。
 7月16日(月・祝)に「グリーンママンの朝市」5周年を企画しています。 http://ameblo.jp/green-mamann/ご購読はコチラ.pdf

61. とよた森林学校スタート

6面・山里NPO・写真.jpg とよた森林学校が今年度もスタートしました。「森林セミナー」全4回の初回は5月6日、「森林の自然」をテーマに北岡明彦さんが熱く、深く、楽しく講義しました。
  「人工林と天然林とは全く異質なもので、ひとつの森というくくりでは理解できません。人工林は人工です。天然林は天然です。人工林は極端な言い方をすれば、収穫期が非常に長い畑作と同じだと思ってください。人間が手を加えなければ人工林は荒れてしまうのです。しかし、天然林は人類誕生以前から地球という惑星の中でなりたったシステムですから、これは基本的に人間はノータッチで構わない。タッチするなということではありません。里山というのは人間が生活する必要からタッチしてきてできたものです。薪を取り、落ち葉を水田や畑の肥料にする。そういう必要があって成り立ったものです。今はそういうことが必要なくなりました。だから里山は次の森に遷移します。植生遷移という、自然に姿を変えているものなのです。雑木林から極相林へ。自然のシステムに則って動いている。松林からコナラ・アベマキ林へ。そしてこのあたりでしたらカシ・シイの常緑樹林へと植生遷移している。その姿を今見ているのです。コナラ・アベマキの里山の姿を絶対視して〝人間が手を加えなければ天然林は荒れてしまう〟というのは誤りです。人間の都合、例えば炭焼きや薪取り、公園などという必要があれば植生遷移をとめても構いません。しかし、ほとんどの天然林ではノータッチで構わないのです」
森(天然林)の一生は600年から800年。自分の物差しだけで判断してはいけない。何回聞いても感動し、深い学びを得ます。今年も「とよた森林学校」は魅力的な講座が満載です。インターネットで検索して、ぜひ、皆さんもご参加ください。ご購読はコチラ.pdf

60. 子育て・親育て・田舎若者育て「山っこくらぶ」スタート

6面・山里NPO・写真.jpg「山っこくらぶ」がはじまった。
 山をかける、木や竹で遊ぶ、星をみる、飯を食べたきゃ自分で炊くべし、飯が食べたきゃ器をつくるべし、なんにもないけどなんでもできるぞ…手足を使い里山を五感で遊び尽くす。
 つくし、かんぞう、にんじん、菜花などを摘んで天ぷら。山に入って丸太など材料を調達して「車づくり」。なぞの「洞窟」探検。楽しさ爆発!
 田舎に移り住んで営む若者(M-easy)と、とよた都市農山村交流ネットワークが主催。3月29・30日、モデルとして試行。子ども12人、親6人参加。とよたプレーパークの世話人もしている家族たちだ。
 とよたプレーパークの会では「理念」をすてきな詩にしている。
 プレーパークは子どもが主役の遊び場です/そしてそのために禁止事項をなくし/『自分の責任で自由に遊ぶ』をモットーに掲げています/「危ない!汚れる!早く!仲良く!順番でしょ!」/「せっかくだから○○しなさい」/そんな言葉をグッと飲み込んで/子どもたちをとことん遊ばせよう/「大ゲンカのくやしさ」「苦労した末の大失敗」「やりとげられた誇らしさ」/おとなには教えられないこんな体験を/子どもたちに手渡そう/失敗が許される場所/なにをしてもいい場所/なにもしなくてもいい場所/それは子どもだけでなく/大人にとっても居心地の良い場所です
 この「理念」と田んぼと畑、山と川、田舎大好きのお兄お姉が「合体」してパワーアップ。参加したお母さんが「自分の子だけを育てると思うと苦しい。でも他の子も自分の子だと思って育てようとするとすごく楽」と言っていた。子どもだけでなく親たちや若者たちをも「育てる」力を「山っこくらぶ」がもっている。次期開催、乞う期待!ご購読はコチラから

59. 太田新市長も参加!「農山村シフト」シンポ

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 豊田市の農山村では「新しい風」がふいています。
 例えば…。「小規模林家が元気になった。誇りをもって自分たちの地域の森に向き合っている。チェンソーと軽トラで晩酌や孫へのこずかい…?」。旭地区で「木の駅プロジェクト」が大好評です。市場に出せなかった「C材」を軽トラに乗る大きさに刻んで自力で出しパルプ材に。1トン(軽トラ数車分)が6000円分の地域通貨になる。地元の商店も大歓迎です。地域の森を、地域の山里の方々の自治的営みで再生させていく。暮らす地域で「利益」をまわす。そして農山村の誇りと営みを復活させていく。それは、森を再生し次世代の若者たちの定住など未来への展望をひらくことにもつながる。この自治的動きをさらに展開させ、農山村を基軸に持続可能な豊田市をめざしたいものです。
 そんな想いをもって3月18日(日)10時から、足助交流館で「農山村へのシフト」シンポが開催されます。コーディネーターは農山村5地区で講演会をしてきた澁澤寿一さん。①敷島自治区の鈴木正晴さんが「暮らしの課題、解決型自治区運営」、②木の駅プロジェクト実行委員長の高山治朗さんが「間伐材の出材で森林再生、地域通貨で地域の活性化」、③トヨタ自動車労働組合副委員長の竹株清さんが「農業体験の実践─地域社会貢献」と題して事例報告してくれます。農山村の自治的な再生と豊田市の持続可能性という「新しい風」を感じていこうと言うものです。午後からは、参加者全員が発言できる場を設けます。農山村にかかわるテーマ出しを参加者でしてもらい、テーマごとにグループで話し合い、最後に各グループの報告をしていきます。
 旭・足助・稲武・小原・下山をはじめ松平、藤岡などの農山村域が元気になり手をつないでいければ幸いです。ご購読はコチラ.pdf

58. 2012年 希望の幕開けに

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 東日本大震災、原発事故。自然と向き合う暮らしの大切さ、協力する大切さ、ふるさとの大切さを痛感した2011年でした。
 私たちの子供や孫、ひ孫と続く人々に「あの時の大人が頑張ったから平和で安らげる世の中になったんだよね」と言ってもらえるような働きが今できるだろうか。そんな想いで2012年幕開け早々に、二つの集いをとよた市民活動センターホールで開催しました。
 1月7日は映画とトークセッション。豊かな自然のめぐみの中で営まれる漁師さんたちの暮らし。そこに原発がやってくる。自然と人間を讃美するドキュメント映画です。Uターン青年の心意気を伝え、持続可能な暮らし、自然と向き合って暮らすことの大切さを考えさせられました。そのあとの「農山村へのシフト」トークセッションではその映画の鎌仲ひとみ監督はじめ、豊田市農山村の宝ともなるべき面々による濃い濃い内容となりました。(本紙1月13日号参照)
 翌週1月14日は、豊田市長選挙への立候補予定者によびかけてのトークセッション。市民活動初の試みでした。テーマは「森林保全と山里再生が持続可能な豊田市のカギ」「就学義務のない外国人の子どもの学ぶ権利」「給食の食材の放射能測定について」 「子どもの遊び場(プレイパーク)」「小中高生の屋内外の居場所について」「福祉サービスについて、施策についての障がい者の参画について」 「市民参画─まちづくり活動─について」等々。60名近くの方々が熱心に参加しました。10名を超えるスタッフのほとんどが女性。市民の「おねだり」でなく行政の「ワンマン」でない、市民と行政マンが共に汗をかき笑顔で語り合える関係をめざしています。
 子らが生き生きとできる世へと舵取る2012年でありますように…祈る。ご購読はコチラから

57. 本当に必要なら市民自ら実現を

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 2006年に開校した豊田市の「とよた森林学校」は正規の講座で毎年200人。森林・林業に係わる人材の育成と一般市民の森の応援団づくりに大いに役立っています。しかし、不況の影響下、講座数を制限せざるを得なくなりました。リピーターのレベルアップである「間伐技術ステップアップ講座」などは廃止ということになりました。
 そこで立ち上がったのが、とよた森林学校の卒業生たちでした。市が財政的にきびしい状況であるなら、自分たちでお金もスタッフも出して必要な講座を開講しよう。2011年4月「とよた森林学校OB会」を80人の総会で結成。1千円の会費を出し合い、さっそく自主講座をいくつも開催しました。
 そのなかで特記すべきは、12月23日から3日間開催された「間伐ステップアップ講座」です。
 参加費一人3万円。プロのインストラクターから安全な間伐技術、森づくりの考え方や施業方法を学ぶ。「3万円も出さねばならない講座に本当に応募があるのだろうか」。企画を組んだ「とよた森林学校OB会」幹事の鈴木さんと高橋さんは当初そう思っていたそうです。ところが、どうでしょう。定員の10人きっちり、盛況のうちに講座は開催され、参加者の大好評を得ました。
 本当に必要なものは市民自身が立ち上がり実現させるという貴重な実例です。実現のカギとなったのは「とよた森林学校」。発足当時からあった行政マンと市民活動者の連携と共働という信頼関係でした。市が財政難で撤退せざるを得ない時、その分野で「市民が立ち上がる」のか「そっぽを向く」のかは、行政マンと市民活動者の間に信頼関係があったかどうかだ思います。市民の「わがまま」でなく、行政の「ワンマン」でない「自治」が大切です。ご購読はコチラ.pdf

56. 市長候補予定者と語る市民トークセッション

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 震災と原発事故は、私たちの住む豊田市域もけっして他人事ではなく、私たちのあり様、地域のあり様も謙虚に考えざるを得ません。
震災と原発事故の体験を通して本当に「大切」にせねばと痛感したことがあります。
 自然と向き合い、自然に対し謙虚に暮らすことの大切さ(持続可能なあり方)。なにがあっても、心まで壊れないようみんなで励まし合い協力し合うこと、自分たちが暮らす地域をみんなで自治的につくりあげていくことの大切さ(自治)。人々の暮らしと幸せの基盤である故郷を守ることの大切さ(故郷)。
自分たちのことを他人まかせにせず、自分たちで考え語り合い行動して「持続可能なあり方」「自治」「故郷」を創り守りたいと思います。そのことは震災と原発事故による犠牲をむだにしないことにつながると信じています。
来年の2月5日には豊田市の市長選挙が予定されています。私たちの「持続可能なあり方」「自治」「故郷」を考え語り合う絶好の機会だと思います。
 私たちはどの市長候補予定者にたいしても等距離に接し、「住民の福祉の増進を図ること」を目的とする自治体のあり方を共に考え語り合いたいと思います。
 鈴木公平市長がめざされた市民と行政の「共働」。市民の「おねだり」でなく、行政の「ワンマン」でない、共に汗をかき信頼し責任をもつ成熟した市民自治をめざします。
 来年1月14日の午後1時30分から、松坂屋豊田店9階のとよた市民活動センターホールで「市長候補予定者(参加依頼中)と語る市民トークセッション」を開催します。みなさんの想いを集めて 豊田市のこれからを考え語り合いませんか。女性も男性も、子どもたちや年配の方々も、どうぞ発言してください。ご購読はコチラ.pdf

55. 農山村ターン若者と街の若者のまつり

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 香嵐渓の広場で10月23日、「あすけ夢里まつり」が開催されました。巴川のせせらぎと山の緑に囲まれた会場は、3000人以上の参加者でにぎわいました。今年で4回目です。
 農山村に移り住んで農にがんばる北原さとみ委員長を中心に、豊田市の農山村と市街地の若者スタッフ、山里NPOの面々が活躍して成功させました。
 「あすけ夢里まつり実行委員会」では震災と原発事故を受けて「支援もアピールも私はできていない。でも何かしたい」という想いが語られ、「自然豊かな足助に現れた1日だけの夢の里」を表現しようということになりました。
 衣食住の暮らしを中心にわたしたちの考える理想的な生活空間の提案をしよう。こども・お母さん・おばあちゃん…3世代、老若男女が楽しめるイベントを目指しましょう。あなたも一緒に「夢の里」をつくりませんか。そんな呼びかけに若者たちが応えて50ブースが出展されました。
 竹のパーツを組んだドームを中心に会場で持続可能な世が出現。はざかけの稲を足踏み脱穀機と唐箕にかけてモミを取る。籾摺りして省エネの圧力釜で玄米ご飯を炊いて試食する。自転車リサイクルで水力発電して田畑を獣害から守る電気柵のエネルギー源にする試み。ダイエットしながらの人力発電。薪ボイラーで足湯。ビワの葉エキスはじめ自然療法の体験。足助の大工さん指導で木の端材で本格的な椅子を手創り。おいしそうな無農薬野菜や自然食の数々の出店。もんぺ女性の野良着ファッションショーに歓声があがり、すてきな歌声とリズムに酔いしれる。
 豊田市農山村の自然と人に呼応する若者たちの息遣いが感じられる「あすけ夢里まつり」。震災と原発事故以降の新しい世が来ていることを感じました。ご購読はコチラ.pdf

54. セカンドスクール

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 子どもの時の自然・野山での充足体験が、その後社会人として自信を持って生きていくことと関係がある。調査研究結果(中日新聞)だそうです。
 豊田市は子どもの農山村体験をセカンドスクールという形で実施している先駆的で貴重な自治体です。
 セカンドスクール。今年は9月の中旬に2泊3日、豊田市立五ケ丘小学校と五ケ丘東小学校5年生の子ども達が農家などにホームステイして「農山村の暮らし」を体験する予定でした。あいにく台風が直撃し、最終日の9月22日のみの実施となりました。でも、子どもたちの目は輝いていました。
 足助地区に来た7人の子は最初は緊張気味。でも山林に入って巻きがらし間伐をしたら、もう元気いっぱい。足助の郷土食「ごへいもち」を自分たちで手づくり。「ネコ型ごへいもち」「メガネ型ごへいもち」とのびのびやっています。泊まる予定だった鈴木智さんのお庭や畑でおばあちゃんと歓談しながらミニトマトを収穫。はじけるような笑顔。トマト嫌いだった子もミニトマトを口にして「おいしい!」と。どの子も目がきらきらしています。担任の先生も「こどもが生き生きしてきた。たった半日なのに。ほんとうにすばらしい。これが3日間だったら…。感動です。ほんとうに農山村体験のパワーを感じます。」と感想をいただきました。
 旭地区では16人の子が流しそうめん。器も箸も竹から自分でつくる。下山地区は11人が「ほんまもん」ソーセージづくりにチャレンジ。餅つきも。稲武地区は7人の子が本格石窯ピザ焼き体験。ヤギとも遊んだ。小原地区の10人は各農家さんで稲刈りと野菜収穫。
 約半年かけて相談し準備してきた農家の方々。その方々の農山村を愛し誇りに思う「心」がセカンドスクールを支えています。来年度も実施です。ご購読はコチラ.pdf

山本薫久(やまもと・しげひさ)昭和29年名古屋市生まれ。平成9年に名古屋市小学校教諭を退職し、自然と向き合った等身大の暮らしをめざして豊田市桑田和町(足助地区)へIターン転居。現在、3反半の米作りを行っている。森林ボランティア、NPO法人「都市と農山村交流スローライフセンター(http://slowlife-c.com/)」代表、「矢作川水系森林ボランティア協議会(矢森協)」評議員、「とよた森づくり委員会」委員。